Curriculum Vitaes

Yuka Utsunomiya

  (宇都宮 由佳)

Profile Information

Affiliation
Professor, Faculty of Intercultural Studies Gakushuin Women's College Department of Japanese Studies, Gakushuin Women's College
Research Assistant, The Institute of Human Culture Studies, Laboratory of Information Culture Studies, Otsuma Women's University
Degree
博士(学術)

J-GLOBAL ID
200901069258390693
researchmap Member ID
1000366083

Papers

 2

Misc.

 169
  • 宇都宮 由佳
    Food culture = フードカルチャー : キッコーマン国際食文化研究センター誌, (28) 19-25, 2018  
  • 佐藤 幸子, 桑野 恵理子, 中條 祥子, 宇都宮 由佳
    食生活研究, 38(2) 105-116, 2018  
  • 宇都宮 由佳
    青山学院女子短期大学総合文化研究所年報, (25) 19-32, Dec, 2017  
  • 明渡陽子, 新堀多賀子, 宇都宮由佳
    全国大学保健管理研究集会プログラム・抄録集, 55th 70, Nov, 2017  
  • UTSUNOMIYA Yuka
    Abstracts of Annual Congress of The Japan Society of Home Economics, 69 72, May 1, 2017  
    <b>研究目的と方法<br></b> 1990年代から2000年代初頭急激な経済発展を遂げたタイにおいて、健康志向の高まりとともにヘルシーな日本食が注目され、2007年724店舗だった日本食店は2016年2,713店舗まで増加した。2013年タイ人の日本渡航ビザが免除にされ、来日旅行者が増加し、スーパーやデパートで日本食のイベントが開催されるようなった。本研究では、タイにおける外来食文化、特に日本食の受容実態について、外食産業の動向を踏まえつつ、1997年からの定期的参与観察調査、大学生を対象にしたアンケート(2013年、2015年)及びヒヤリング調査(2016年)から探ることとする。<br><br><b>研究結果<br></b> タイでの外国料理店は日本食が最も多く、ラーメン店等の専門店に加え、日本にない「回転寿司しゃぶ」がある。食事は、複数主菜、味噌汁にレンゲを用い、緑茶をストローで飲むなどのタイ様式が維持されていた。<br>アンケート結果では、好きな日本食が「すし」、嫌いなものは「刺身」であった。タイの「握りすし」は、カニカマ、卵焼き、ツナマヨなどの加熱したネタが多く、色鮮やかで日本のものよりサイズが小さい。刺身は好きと嫌いで2極化していた。ヒヤリングでは、抹茶入りの菓子が人気であった。日本食の価格帯は、緑茶や菓子など手軽なものから高級なものまで幅広い。外食・中食をする頻度の高いタイにおいて、TPOに合わせた多種多様な日本食が受容されていた。 <br><br><br><br><br><br><br><br><b><br></b>
  • Ioki Masayuki, Utsunomiya Yuka
    Abstracts of Annual Congress of The Japan Society of Home Economics, 69 73-300, May 1, 2017  
    東日本大震災を中心に、レシピ検索データ上に現れる震災の影響を調査した。<br>インターネットの普及にともない、インターネット上に存在する料理のレシピを検索することが一般的になってきている。特にクックパッド株式会社が展開するレシピサービスには非常に膨大な検索が実施されている(2016年12月の時点で、検索利用者が月間6000万を超える)。このレシピ検索には、ユーザの関心が反映されており、現在の日本の食事情が反映されていると考えることができる。<br>通常のレシピ検索の状態と、震災直下でのレシピ検索の状態を比較することで、どのような震災の影響があったのかを調査した。<br>結果、震災当日は東北地方を中心に大きな影響があり、特に宮城県では検索データが激減しており、震災が大きなものであったことが伺える。一方、この少ない検索データのなかには、当時の利用者が真にどのような料理や調理の知恵を求めていたかが反映されていた。その一つとしてパンに関する料理名や調理法がよく検索されていた。これは、水を大量に必要とする米の代替の主食としてパンを求めたからではないかと考えられる。<br>その他、発表ではどの地域、どれくらいの日数、震災の影響が存在しかも合わせて発表する。
  • 明渡陽子, 新堀多賀子, 宇都宮由佳
    Campus Health (CD-ROM), 54(1) 169‐171, Mar, 2017  
  • Ioki Masayuki, Utsunomiya Yuka
    Abstracts of Annual Congress of The Japan Society of Home Economics, 69 173-173, 2017  
    東日本大震災を中心に、レシピ検索データ上に現れる震災の影響を調査した。<br>インターネットの普及にともない、インターネット上に存在する料理のレシピを検索することが一般的になってきている。特にクックパッド株式会社が展開するレシピサービスには非常に膨大な検索が実施されている(2016年12月の時点で、検索利用者が月間6000万を超える)。このレシピ検索には、ユーザの関心が反映されており、現在の日本の食事情が反映されていると考えることができる。<br>通常のレシピ検索の状態と、震災直下でのレシピ検索の状態を比較することで、どのような震災の影響があったのかを調査した。<br>結果、震災当日は東北地方を中心に大きな影響があり、特に宮城県では検索データが激減しており、震災が大きなものであったことが伺える。一方、この少ない検索データのなかには、当時の利用者が真にどのような料理や調理の知恵を求めていたかが反映されていた。その一つとしてパンに関する料理名や調理法がよく検索されていた。これは、水を大量に必要とする米の代替の主食としてパンを求めたからではないかと考えられる。<br>その他、発表ではどの地域、どれくらいの日数、震災の影響が存在しかも合わせて発表する。
  • Nishizawa Chieko, Tatematsu Yoko, Mochizuki Misako, Utsunomiya Yuka, Shinohara Hisako
    Abstracts of the Annual Meeting, 29, 2017  
    【目的】伝統的な地域の料理が伝承されにくくなっている現在、大分県の次世代に伝え継ぐ家庭料理を暮しの背景と共に記録し家庭料理研究の基礎研究とするだけではなく、家庭や教育現場でも利用可能な資料とすることを目的とした。 <br /><br />【方法】本研究は日本調理科学会特別研究の調査ガイドラインに基づき、平成24~26年度に大分県内8地域における昭和35~45年頃までに定着していた家庭料理について、60歳代以上を対象とし聞き書き調査を行なった。この調査内容から、大分県で食されていたおやつとその特徴について検討した。<br /><br />【結果】大分県は九州の北東部に位置し、豊かな自然に恵まれ食材が豊富である。しかし、昭和35~45年頃は流通が発達していないため地産地消が行われ、地元で収穫された地粉やさつま芋を中心に、比較的短時間に蒸したりゆでたりしたものが多くみられた。地粉を使い蒸したものには「やせうま」「いきなりまんじゅう」「酒まんじゅう」、ゆでたものには「ゆで餅」、焼いたものには「じり焼き」などがあり、地粉とさつま芋を使ったものは「かんころ餅」「石垣餅」などがある。なお「かんころ(かんくろ)粉」はさつま芋を乾燥してから粉にしたもので、保存性を向上させている。例えば「やせうま」には平安時代の藤原鶴清麿と乳母の八瀬との逸話が、「いきなりまんじゅう」には、①短時間でいきなり作れるから ②不意の来客時でも間に合わせることができ、生の芋をいきなり調理するから、という名前の由来が伝っている。これらのことから、そのおやつが生まれた歴史や背景を推察することができる。現在、これらのおやつは家庭で作るというよりは地域おこし運動の一環として婦人会等のグループで作って、デパートやスーパーで販売されていることが多く、購入して食するようになってきている。
  • Sato Sachiko, Kuwano Eriko, Nakajo Shoko, Utunomiya Yuka
    Abstracts of the Annual Meeting, 29 10-10, 2017  
    【目的】学生たちの取り巻く食環境は、消費社会の中で家庭での調理体験が極端に少なくなっている現状にある。そのため調理過程を想像することができず, 個々の家庭で経験する調理は危機的状況にある。高等教育機関において, 調理教育は体系的に調理に関わる知識や科学的に解明できる技術を習得できる教育である。また, 多くの場合, 教員の主観に委ねられた評価が先行し, 良否を判定し質的評価とする場合が多い。そこで, 本研究は, 学習者自身が自分のパフォーマンスを直接評価するために質問紙調査を実施し, 学生が「何ができると思っているのか」「どのように学習したいか」, 学生自身に提示させることで現状を明らかにし, 今後の調理教育における有効なアクティブラーニングを検討することを目的とした。<br />【方法】調理教育の現状について、対象は女子大生251名とし, 2015年と2016年に調理実習科目(2単位)を履修した学生にアンケート調査を行った。内容は大学入学前の7項目の食環境について, 調理実習科目を履修した後に「学んだこと」23項目, 調理実習の学習方法,教育方法について調査を行い, 選択回答は項目ごとに集計した。なお, 本研究の調査の対象とした授業は, 調理の基礎的知識と技術をデモンストレーションとグループ実習を組み合わせて行う調理学実習である。授業の進め方は, 事前に授業内容を学内LANで共有し授業を受講するスタイルである。<br />【結果】アンケートの結果,「調理実習への態度」の質問では, 最も多かった回答は「他人へ指示はできないが,自分が何をするか周囲に伝えて調理するタイプ」61%,次いで「積極的に声をかけ,周囲へ指示するタイプ」18%を示した。また,「積極的に声をかけ,周囲へ指示するタイプ」の約半数が3歳から6歳の幼児期から家で調理をしていると回答したことから, 個々の経験や体験が調理教育において重要であると推察された。履修後のアンケート「実習班は固定より変わるほうが良いか」では約74%が良いと回答し, グループメンバーをローテーションすることで「何ができたか」など思考力の質的向上を認識できると思われた。「胡瓜の小口切りの技術は身についたか」では約85%が身についたと回答した。調理教育においてパフォーマンス評価は, 学生自身の感性を引き出し,個々を評価することができるとわかった。 今後, グループ実習スタイルの中で自己評価するためのパフォーマンス評価を確立していきたい。
  • utsunomiya yuka, ioki masayuki, seo hiroko, ehara ayako, ookubo hiroko
    Abstracts of the Annual Meeting, 29 122-122, 2017  
    【目的】日本人の食文化は年中行事と密接に関わって育まれてきた。2015年度農水省「「和食」の保護・継承推進検討会」が実施した「食生活に関するアンケート調査」(10,235人)データを分析した結果、「正月・大みそか」が最も実施され、行事食を食べていることが分かった。そこで本研究では、和食の保護・継承のため正月行事及びその食について、より詳細な現状を把握することを目的に、2017年の正月に関するアンケート調査を実施した。<br /><br />【方法】調査は2017年1-2月全国の和食文化国民会議のメンバーおよび本研究に賛同を得た大学教員・学生を対象に実施した。調査票2047件回収しデータクリーニングをしたのち統計分析を行った。世代別、性別、地域別、子の有無でクロス分析、相関分析等を行った。<br /><br />【結果】正月への準備は、大掃除が最も多く、次いで年越しそば、年賀状、雑煮、おせち料理であった。食関連では祝箸、鏡餅、お屠蘇が、年齢の高い世代ほど準備をしており有意な差がみられた。2017年正月、雑煮とおせち料理は8割以上の人が食べていたが、お屠蘇は全体で約2割、世代差があり50歳以上で4割弱、20歳未満は約1割であった。子の有無による違いをみると雑煮やおせちは、子有または子の年齢が若い方が喫食する率が高い傾向がみられた。雑煮の餅、調理法、調味料については地域差があり、特に餅の形状は東側(角餅)と西側(丸餅)で明確な違いが見られ、地域の食文化継承の様子が伺えた。一方、お屠蘇や祝箸は若年層で準備や実施率が低く、薄れつつある現状が明らかとなった。学校の授業では雑煮やおせちは取り上げることが多いが、今後は屠蘇や祝箸、鏡餅などについても意味等伝えていく必要があろう。
  • 宇都宮 由佳
    青山学院女子短期大学紀要 = Journal of Aoyama Gakuin Women's Junior College, 70(70) 97-109, Dec 1, 2016  
  • 明渡陽子, 新堀多賀子, 宇都宮由佳
    全国大学保健管理研究集会プログラム・抄録集, 54th 54, Sep, 2016  
  • 秋永優子, 伊藤美穂, 宇都宮由佳, 江原絢子, 糦須海圭子
    学校給食, 67(8) 30-43, Aug, 2016  
  • 秋永優子, 伊藤美穂, 宇都宮由佳, 江原絢子, き須海圭子
    学校給食, 62(741) 31‐43, Aug 1, 2016  
  • 前田 文子, 柳内 志織, 田渕 弘子, 瀬尾 弘子, 宇都宮 由佳, 中田 玲子, 福永 淑子
    昭和学院短期大学紀要, (53) 9-20, 2016  
  • Seo Hiroko, Kataoka Keiko, Utsunomiya Yuka
    Abstracts of the Annual Meeting, 28 63-63, 2016  
    【目的】「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されて以降、「和食」の保護・継承が推進されている その一方で若年層を中心にファストフードへの依存の増大など、近年我国の食生活は急速に変化してきており、正月料理を中心とした伝統的な行事食をいかに次世代に伝えていくかは大きな課題となっている。 そこで本研究では、今後の伝統料理伝承の手がかりとするため、女子学生を対象として、正月の3日間、「いつ、誰と何を食べているのか、誰が作っているのか」等についての実態を調査した。 【方法】2015年1月1日から3日間の食事(喫食時間・場所・一緒に食べた人・食事内容・作り手)について、女子学生136名を対象に自記式アンケート調査を行った。アンケート用紙は12月中に配布し、回収後集計した。 【結果】食事のとり方についてみると、元旦の1回目の食事(朝食)は自宅で家族一緒にとる者がほとんどであった。ただ、その食事時間は7時~13時までとかなり幅があった。また、2回目以降の食事は外食等自宅以外で食事をとるケースが目立っている。2日目以降になると、家族以外で友人等との食事が増加している。 次に、食事内容をみると、お雑煮を食べている者は約半数、和食の伝統であるお節料理(祝い肴)を食べている者は極めて少なかった。手作りの場合の作り手は、母親より祖母が多かった。目立った特徴として、正月の料理としてカニや刺し身、お寿司や鍋料理が多くとられていた。市販のお節料理や様々なメディアの影響か、ローストビーフ等洋風の料理を正月料理としてとるケースが増加しているようにうかがえた。また、外食ではパスタ、丼もの、ラーメンなど、日常の食事と変わらないものが食べられていた。
  • Ito Miho, Utsunomiya Yuka, Kisumi Keiko, Akinaga Yuko, Park Kyoung hee, Ehara Ayako
    Abstracts of the Annual Meeting, 28 109-109, 2016  
    【目的】学校給食は、1950年に完全給食が始まり、主食にパンが出されていたが、1976年には米飯給食が導入され、現在では週3回以上の米飯の利用が推奨されている。米飯給食によって、伝統的な食文化や郷土料理を導入した給食が提供されやすくなった。また、2005年に食育基本法が施行され、子どもたちへの食育が盛んに行われる中で、学校給食は生きた教材としての位置づけがなされている。近年、食の簡便化・平準化により、伝統的な食文化や郷土料理が失われつつある。そのため、現在の学校給食には、栄養の補給のみならず、子どもたちに食文化を伝える役割が期待されている。そこで、学校給食における食文化継承の取り組みの実態および課題等を明らかにすることを目的として調査を行った。<br>【方法】2015年6、7月に栄養士を対象にした研修会の会場で、自己記入式アンケート調査を行った。228名に回答してもらい、その場で回収した。調査内容は、献立作成の際意識している点、学校給食での郷土料理の実施状況、子どもたちへの伝え方などについてである。得られたデータをSPSSで分析した。<br>【結果】郷土料理の実施率は96.0%であり、栄養教諭・学校栄養職員の年齢による差はみられなかったが、年間平均実施日数は年齢が高くなるほど増加した。栄養教諭と学校栄養職員の相違点をみると、郷土料理の実施率は、栄養教諭は99.3%であったのに対し、学校栄養職員は89.6%と有意に低かった。「和食や郷土料理を子どもたちへ十分伝えていると思わない理由」では、栄養教諭・学校栄養職員ともに「自身の知識がない」と回答した者は多かったが、栄養教諭は「時間がない」、学校栄養職員は「伝える場がない」が有意に多かった。
  • UTSUNOMIYA Yuka, ITO Miho, AKINAGA Yuko, KISUMI Keiko, EHARA Ayako, Park Kyoung-Hee
    Abstracts of Annual Congress of The Japan Society of Home Economics, 68, 2016  
    <b>研究背景と目的<br></b> 学校給食は、第2次世界大戦後1947年に開始され、1950年にパン・ミルク・おかずの完全給食、コメ不足解消後、1976年に米飯給食が始まった。1980年日本型食生活が提唱、2005年食育基本法が制定され、2003年度には米飯給食が100%実施されている。しかし、献立については全国調査報告がない。そこで本研究では、小学校の給食献立を調査し、あわせてアンケート調査・聞取り調査を実施して、学校給食における和食や郷土料理の取入れ実態を明らかにする。<br><b>方法</b><br> 献立は2014年10月から地域別に収集し「主食・汁・おかず」の組合せ分析をした。アンケートは、2015年2月予備調査、7~9月全栄協の講習会参加者の栄養教諭・学校栄養職員(228名)を対象に実施した。データはSPSSで分析した。<br><b>結果</b><br> 献立分析では、米飯が多い地域、麺とパンなど複数主食が多く出現する地域とで特徴があった。汁と飯の組合せでは、日本・中国料理以外で韓国料理が各地域で出現していた。郷土料理は、アンケート結果96%が実施していたが、首都圏はその比率が低かった。実施理由の1位は「地域の食文化継承」、2位「地産地消」、実施上困っていることは1位「食べたことがない」、2位「大量料理が困難」であった。和食献立について、食器の種類や数が関係していることが聞取り調査からも明らかとなった。<br>
  • 伊尾木 将之, 宇都宮 由佳
    会誌食文化研究 = Journal of food culture of Japan, (12) 19-29, 2016  
  • 宇都宮 由佳
    Vesta = 食文化誌ヴェスタ : 食文化を楽しむ一冊, (104) 28-30, 2016  
  • 福留 奈美, 宇都宮 由佳
    Food culture : キッコーマン国際食文化研究センター誌「フードカルチャー」, (26) 8-25, 2016  
  • Kasai Midori, Ishii Katsue, Ayabe Sonoko, Konishi Fumiko, Matsumoto Misuzu, Fukunaga Toshiko, Iijima Kumiko, Tanisawa Yoko, Utsunomiya Yuka
    Abstracts of the Annual Meeting, 27 339-344, Aug, 2015  
    <br><br>【目的】パン食は明治時代に欧米から導入され、日本人の食生活に定着した。本研究では全国調査により、現在の日本人が食べているパンの特徴を明らかにし、食生活におけるパン食の地域性を分析することを目的とした。また、将来のパン食志向についても検討を行った。<br><br>【方法】全国47都道府県の大学・短大の主に食物関連学科の教員に調査を依頼し、主に学生とその保護者を対象とした。12000部質問用紙を郵送し、8200部が回収され、データクリーニングを行った有効回答7856部のデータを解析し、単純集計、クロス集計、有意差検定を行った。結果は全国を10の地域区分に分けて集計し、全国と地域別に分析した。<br><br>【結果】全国では朝食のパン食とご飯食はほぼ同程度だったが、東北ではご飯、近畿ではパンが多かった。食べる理由として、パンは「短時間で食べられる」、ご飯は「腹持ちがよい」に違いがみられた。パンの種類は朝食では角食パン、昼食ではサンドイッチ、夕食ではピザ、間食では菓子パンが多かった。菓子パンは朝、昼、夕食でも食べられていた。また食パンの入手はスーパーが最も多かった。パンを食べる頻度は過去から現在、現在から将来ともに「変わらない」が多かったが、将来に向けて「減る」は少なかった。北陸ではいずれも「増える」が多く特徴的であった。パンを食べる頻度が変化する理由として進学や就職などで単身生活に入ることなどが要因となってパン食が志向された。以上より、パン食は日本人の食生活において特に朝食、間食に定着しており、食事の種類によらず菓子パンが最も好まれた。将来的には嗜好やライフスタイルに合わせて、パン食志向がより多様化することが予測された。
  • Utsunomiya Yuka
    Abstracts of Annual Congress of The Japan Society of Home Economics, 67 74-213, May 1, 2015  
    <b>研究目的<br>  </b>タイの古都チェンマイにおいて、観光客向けのファストフードや日本食の店に地元客(タイ人)を見るようになった。1997-2005年発表者が実施した食生活調査では、間食はスナック菓子などを摂取していたが、食事はタイ伝統食が根強く継続されていた。この20年で彼らの食生活はどのように変容したのか、なぜ日本食を食べ始めたのだろうか。本研究では急速に広まる日本食受容の実態を明らかにする。<br><b>研究方法<br> </b>  タイ王国統計局、ジェトロ等のデータを収集し、タイにおける日本食レストランの総数、提供される料理の内容、出店の時期などを文献研究をした。 2011~2015年2月、ラジャパートチェンマイ大学への学生を対象に、日常の食生活の実態、日本料理の好きな料理、嫌いな料理、イメージ等について質問紙調査およびヒヤリング調査を実施した。<br><b>結果と考察<br></b>  タイには、日本食店が1980年代から存在していたが、1990年代後半の急激な経済成長にともない、ヘルシーな日本食が注目されるようになる。1999年にはタイ人の味覚にあわせた店が登場し、現在1,800店舗を超える。さらに、ラーメンや牛丼など幅広い日本食が摂取されるようなった。だた学生の調査結果では、好きな日本料理は「寿司」、嫌いなものは「刺身」と矛盾した回答が大多数であった。彼らの「寿司」は、ローカライズ(生魚を用いない)されたものであり、日本の寿司とは異なることがわかった。<br>   
  • 香西みどり, 石井克枝, 綾部園子, 小西史子, 松本美鈴, 福永淑子, 飯島久美子, 谷澤容子, 宇都宮由佳
    日本調理科学会大会研究発表要旨集, 2015 102, 2015  
  • Seo Hiroko, Fukunaga Toshiko, Tanabe Yoko, Tabuchi Hiroko, Utsunomiya Yuka, Maeda Ayako, Yanai Shiori, Nakata Reiko
    Abstracts of the Annual Meeting, 27 42-42, 2015  
    【目的】前報では、小学生のガスコンロ調理体験が達成感や集中力を高め、料理やその他への自信につながることを報告した。本研究は小学生の調理体験が家族の関係および家庭に及ぼす影響について調査することを目的とした。<br>【方法】小学生19名(4~6年生)に対して、2015年3月から月に1回、計5回の調理実習を行った。実習は毎回異なる献立で行い、調理方法だけでなく、ガスの火加減、省エネ、一汁三菜、地元の食材について説明し、それが家庭にどう伝わるのかを調査した。子どもの調理への関心や集中の様子を知るため、動画撮影と聞き取り調査を行い、実習直後にアンケートで、①実習の達成感、②火加減が上手くできたか、③前回の実習内容を家族に上手く伝えられたか、④家庭での自分の変化などを5段階で回答してもらった。また、料理の一部を持ち帰らせ家族にも試食してもらいアンケートに答えてもらった。さらに実習した料理を家で再度調理し、その写真を撮影してもらうとともに、アレンジした料理を作るよう協力を求めた。<br>【結果】アンケート調査の結果、小学生は調理体験をすることにより、①家庭での会話が増えた、②手伝いの機会が増えた、③料理とそれ以外のことにも自信がついた、④家族と食事する機会が増えた、と感じていた。実習中の楽しさや家族に食べさせたい、家でも作りたいという意欲は毎回高い評価であった。家族のアンケート調査から子どもたちが家で多く語った内容は、①鍋でご飯を炊いた、②煮干でだしを取った、③オムライスはピラフとオムレツで作ったなどであり、家とは異なる調理方法に関心を持ち家族に伝えていたことがわかった。
  • Tanisawa Yoko, Utsunomiya Yuka, Matsumoto Misuzu, Fukunaga Toshiko, Ishii Katsue
    Abstracts of the Annual Meeting, 27 76-127, 2015  
    <br><br>【目的】タンパク質を多く含む食品の調理に注目し,日本,フランスにおける食生活の国際比較を行うことにより,それぞれの食の伝統がどのように日常食に反映されているか解明する.本発表では,高齢者施設の食事におけるタンパク質を多く含む食品の利用状況を検討する.<br><br>【方法】調査は,2013年3月~2014年9月に関東・関西地域の4つの高齢者施設で提供された昼食50食,夕食30食,2008年9月~2009年3月にフランスストラスブールの3つの高齢者施設で提供された昼食50食,夕食14食を対象にした.アンケート解析には,統計用ソフトSPSSを用い,単純集計,クロス集計,カイ二乗検定などを行った.<br><br>【結果】タンパク質を多く含む食品の料理数(品数)は,日本は昼食2.1,夕食1.9,フランスは1.5,1.4と日本の方が多かった.フランスでは一つの料理に複数の食品群が含まれていた.タンパク質食品の出現率は,日本では,大豆製品38.5%,肉類33.5%,魚介類26.1%の順に多かったが,乳製品の出現率は極めて低かった.フランスでは,乳製品50.0%,肉類48.9%と出現率が極めて高く,特に夕食における乳製品の出現は顕著であった.フランスでは肉類の調理法は焼くが多く,乳製品は焼くとお菓子が多かった.日本では,肉類は煮るが多く,次いで炒める,焼くの順であった.魚介類は,焼くが圧倒的に多い一方,生食は,少なかった.大豆製品は,汁物が多かった.日本では,主食は1食を除き全て米飯であった.日本の高齢者施設では,飯と汁物と主菜の食事構成が多かった.(2011~2013年度公益財団法人アサヒグループ学術振興財団助成)
  • 前田 文子, 瀬尾 弘子, 田渕 弘子, 宇都宮 由佳, 福永 淑子
    昭和学院短期大学紀要, (52) 11-24, 2015  
  • TANISAWA Yoko, MATSUMOTO Misuzu, UTSUNOMIYA Yuka, FUKUNAGA Toshiko, ISHII Katsue
    Abstracts of Annual Congress of The Japan Society of Home Economics, 66 48, May 1, 2014  
    <b>目的</b> 前報に引き続き,本発表では,卵類および乳製品の日常食における利用状況の国際比較を目的とした. <br><b>方法</b> 調査は,前報と同様である.卵類および乳製品の利用状況のアンケート解析には,統計用ソフトSPSSを用い,単純集計,クロス集計およびχ二乗検定などを行った.<br><b>結果</b> 卵類の一人1日あたりの料理出現数は,日本0.9,台湾1.0,タイ1.0,フランス0.3,イタリア0.3であり,アジア3か国で多く出現した.台湾,タイでは卵加工品も出現していた.調理別の出現率は,日本,台湾,イタリアは,焼き物が39.1%,30.8%,40.0%,30.0%と多く,タイは炒め物44.1%の割合が最も多かった.日本と台湾では,加熱なしの卵料理が4%,11.5%と出現していた. 乳製品の料理出現数は,日本1.1,台湾0.7,タイ0.5,フランス2.3,イタリア1.8であり,欧州での出現が多かった.調理別の内訳は,日本,タイ,台湾は牛乳47.9%,73.9%,57.9%,フランスはチーズが42.9%,イタリアはチーズと牛乳が51.6%,43.0%と高かった.調理別の出現率は,日本は加熱なし30.0%,飲物28.6%,タイ,台湾は飲物83.1%,39.4%,フランスは加熱なし59.3%,イタリアは加熱なしと飲物が36.2%,28.3%であった.(本研究は,2011~2013年度公益財団法人アサヒグループ学術振興財団からの助成を受けている.)
  • MATSUMOTO Misuzu, UTSUNOMIYA Yuka, TANISAWA Yoko, FUKUNAGA Toshiko, ISHII Katsue
    Abstracts of Annual Congress of The Japan Society of Home Economics, 66 48, May 1, 2014  
    <b>目的</b> 前報に引き続き,本発表では,魚介類および大豆製品の日常食における利用状況の国際比較を目的とした. <br><b>方法</b> 調査は,前報と同様である.魚介類および大豆製品の利用状況のアンケート解析には,統計用ソフトSPSSを用い,単純集計,クロス集計およびχ二乗検定などを行った.<br><b>結果</b> 魚介類の料理出現数は1人1日当たり,日本1.2件,台湾0.6件,タイ0.7件,フランス0.4件,イタリア0.3件であり,日本で最も多く出現した.魚介類の内訳は,日本は干物・魚加工品29.5%と魚卵5.4%,タイは練り製品29.2%とえび30.3%,フランスとイタリアは魚が63.1%,71.4%と高かった.魚介類の調理別の出現率は,日本は加熱なし17.3%,台湾はゆで物10.7%と蒸し物10.7%,タイは汁物32.3%,フランスとイタリアは焼き物が53.8%,52.4%と高かった.大豆製品の料理出現数は1人1日当たり,日本1.3件,台湾0.5件,タイ0.2件,フランス0.0件,イタリア0件であり,欧州での出現は極めて少なかった.大豆製品の内訳は,日本は味噌42.5%と納豆40.3%,台湾とタイは豆腐が58.4%,67.9%,豆乳が16.9%,28.3%と高かった.大豆製品の調理別の出現率は,日本は汁物53.9%と加熱なし14.6%,台湾は煮物37.9%,タイは飲料30.2%と炒め物が26.4%と高かった.(本研究は,2011~2013年度公益財団法人アサヒグループ学術振興財団からの助成を受けている.)
  • UTSUNOMIYA yuka, Fukunaga Toshiko, MATSUMOTO Misuzu, TANISAWA Yoko, ISHII Katsue
    Abstracts of Annual Congress of The Japan Society of Home Economics, 66 48, May 1, 2014  
    <b>目的</b> 前報に引き続き,本発表では,日常食における肉類の利用状況の国際比較を目的とした. <br><b>方法</b> 調査は,前報と同様である.肉類の利用状況のアンケート解析には,統計用ソフトSPSSを用い,単純集計,クロス集計およびχ二乗検定などを行った.<br><b>結果</b> 日常食におけるタンパク質性食品のうち肉類の出現率は,日本36.4%,台湾50.9%,タイ65.7%,フランス(以下,仏)32.7%,イタリア(以下,伊)34.3%であった.特に台湾とタイは,他の国に比べ肉類の出現率が高いことが明らかとなった.肉類の内訳は,日本が豚肉22.4%,鶏肉17.1%,台湾は豚肉46.7%,鶏肉19.4%,タイは豚肉73.8%,鶏肉20.0%,仏は加工品36.7%,鶏肉18.0%,牛肉14.0%,伊は加工品35.6%,牛肉23.0%であった.アジアは豚肉が最も高く,次いで鶏肉が出現していた.欧州は加工品の出現率が高い.調理別の出現率は,日本が炒める23.7%,煮る23.3%,台湾は煮る31.1%,炒める17.4%,焼く17.1%,タイは炒める31.1%,汁物25.4%,煮る16.9%,仏は焼く54.3%,煮る13.9%,伊は焼く45.6%,煮る14.1%,生食12.7%であった.アジアは炒める比率が共通して高い.欧州は焼く(オーブン・グリル)が最も高く,加工品を生ハムとして摂取していた.(2011~13年度公益財団法人アサヒグループ学術振興財団助成)
  • Fukunaga Toshiko, UTSUNOMIYA YUKA, Tanizawa Yoko, MATSUMOTO Misuzu, ISHII Katsue
    Abstracts of Annual Congress of The Japan Society of Home Economics, 66 48, May 1, 2014  
    <b>目的</b> タンパク質を多く含む食品の調理に注目し,日本,台湾,タイ,フランス,イタリアにおける食生活の国際比較を行うことにより,それぞれの食の伝統がどのように日常食に反映されているか解明することを試みようとしている.本発表では,タンパク質を多く含む食品の日常食における利用状況の国際比較を目的とした. <br><b>方法</b> 調査は,2011年5月~12月に関東地域の136名,2011年11月~12月に台北居住の163名,2011年5月~2013年3月にタイ王国ラジャパートチェンマイ大学生100名,2002年11月~2003年2月にフランスストラスブール居住の107名,2011年11月~2012年4月に北イタリア居住の35名を対象に,自記式法により実施した.内容は,属性,連続した平日2日間の食事の記録とした.アンケート解析には,統計用ソフトSPSSを用い,単純集計,クロス集計,χ二乗検定などを行った.<br><b>結果</b> タンパク質を多く含む食品を用いた料理の出現数は,1人1日当たり日本5.3件,台湾3.8件,タイ3.8件,フランス3.8件,イタリア3.0件であった.食事別の出現率は,日本は朝食,タイは間食,フランスは昼食と夕食の割合が高かった.タンパク質を多く含む食品群の出現率は,日本は魚介類と大豆製品,台湾は卵類,タイは肉類,フランスとイタリアは乳製品の割合が高かった.(本研究は,2011年度~2013年度公益財団法人アサヒグループ学術振興財団からの助成を受けている.)
  • 宇都宮由佳, 本郷健, 本村猛能
    日本教育情報学会年会論文集, 30th 78-79, 2014  
  • Fukunaga Toshiko, Maeda Ayako, Utsunomiya yuka, Seo Hiroko, Tabuchi Hiroko
    Abstracts of the Annual Meeting, 26 39-28, 2014  
    <b>【目的】</b>ガスコンロ調理の特徴のひとつは、炎を見ながら自分で火加減を調節することである。本研究では、調理経験が比較的少ない小学生と65歳以上の男性を対象に、ガスコンロを使っての調理体験が意識と調理操作にどの様な影響を及ぼすか、また調理体験が日常生活の意識や行動に対してどの様な影響を及ぼすかについて調査した。<b>【方法】</b>小学5,6年生22名と65歳以上の男性16名を対象に、ガスコンロによる調理実習を1カ月ごとに4回実施し、実習のたびに料理数を一品ずつ増やしていった。実習後、アンケートによりガス調理への意識を調査し、変化を比較分析した。また実習終了時に聞き取り調査を行うとともに、調理中の表情の変化、調理操作の様子を記録するために動画撮影を行った。さらに小学生と保護者を対象に実習終了後2か月経過した時点での小学生の意識変化を、高齢者では実習1回目と4回目終了時の意識変化を、アンケート調査により分析した。<b>【結果】</b>アンケートの結果、小学生では体験調理後に「家族の為に調理したり手伝った」が85%で、その多くで調理操作に何らかの工夫をした様子が読み取れた。また、調理体験の反復によって調理技術が習得できるだけでなく、家族で調理や食べ物について話す機会が多くなったなどの食育での意識にも影響することが示唆された。高齢者では、ガスコンロ調理の反復によって「楽しい、おいしくできる、簡単」との意識の変化が見られ、「集中することができ、その集中力が他のことにも生かされる気がする」と考える傾向があった。小学生も高齢者も聞き取り調査とアンケートの自由記述では、調理実習の反復により、前回より上手にできたという達成感が生まれたことが示された。
  • Utsunomiya Yuka, Tanisawa Yoko, Matsumoto Misuzu, Fukunaga Toshiko, Ishii Katsue
    Abstracts of the Annual Meeting, 26 88, 2014  
    【目的】本研究は,タンパク質を多く含む食品の調理に注目して,日本,台湾,タイ,フランス,イタリアの食生活の国際比較をし,それぞれの食の伝統がどのように日常食に反映されているか解明することを試みるものである.本発表では,タンパク質を多く含む食品の日常食における利用状況を麺類との組み合わせについて国際比較をする.<br>【方法】調査は,2011年5~12月に関東地域の136名,2011年11~12月に台北居住の163名,2011年5月~2013年3月にタイ王国ラジャパートチェンマイ大学生100名,2002年11月~2003年2月および2014年1~2月にフランスストラスブール居住の107名+34名,2011年11月~2012年4月に北イタリア居住の35名を対象に,自記式法により実施した.内容は,属性,連続した平日2日間の食事の記録とした.解析には,統計用ソフトSPSSを用い,クロス集計,カイ二乗検定などを行った.<br>【結果】麺類と組み合わせたタンパク質を多く含む食品の料理の出現率は,日本9.2%,台湾15.0%,タイ27.9%,フランス+イタリア(欧州)14.3%であり,タイが最も高かった.麺類は,各地域共通して肉類との組み合わせ比率が高い.次いで日本では魚介類,台湾・タイでは卵類との組み合わせが見られた.欧州は,乳製品「加熱無」との組み合わせ高く,他の地域比べ有意に高かった.日本,タイでは,ちゃんぽん,ラーメン,クエティオ(米麺)など汁物として,台湾は和え麺,牛肉麺など汁無麺で茹でる調理法で摂取されていた.(本研究は2011~2013年度公益財団法人アサヒグループ学術振興財団からの助成を受けている)
  • Matsumoto Misuzu, Utsunomiya Yuka, Tanisawa Yoko, Fukunaga Toshiko, Ishii Katsue
    Abstracts of the Annual Meeting, 26 88, 2014  
    <b>【目的】</b>タンパク質を多く含む食品の調理に注目し,日本,台湾,タイ,フランス,イタリアにおける食生活の国際比較を行うことにより,それぞれの食の伝統がどのように日常食に反映されているか解明する。本発表では,飯や粥などの粒食と組み合わせた食事におけるタンパク質を多く含む食品の日常食における利用状況を検討する。<br><b>【方法】</b>調査は,2011年5月~12月に関東地域の136名,2011年11月~12月に台北居住の163名,2011年5月~2013年3月にタイ王国ラジャパートチェンマイ大学生100名,2002年11月~2003年2月および2014年1月~2月にフランスストラスブール居住の141名,2011年11月~2012年4月に北イタリア居住の35名を対象に,自記式法により実施した.内容は,属性,連続した平日2日間の食事の記録とした.アンケート解析には,統計用ソフトSPSSを用い,単純集計,クロス集計,カイ二乗検定などを行った.<br><b>【結果】</b>飯や粥などの粒食と組み合わせた食事におけるタンパク質を多く含む食品の料理の出現率は,日本65.9%,台湾49.7%,タイ63.1%,フランス+イタリア10.9%であり,日本とタイで高かった。日本は大豆製品,魚介類,タイは肉類,卵,フランス+イタリアは乳製品を粒食と組み合わせる割合が高かった。いずれの地域でも肉類を用いた料理の出現数が多く,日本は加工品,牛肉,挽肉,台湾とタイは豚肉,フランス+イタリアはその他の肉,加工品,牛肉の割合が高かった。また,肉の調理法は,日本は焼く,台湾は煮る,タイは炒める,フランス+イタリアは蒸す,焼く割合が高かった。(本研究は,2011~2013年度公益財団法人アサヒグループ学術振興財団からの助成を受けている。)
  • Tanisawa Yoko, Utsunomiya Yuka, Matsumoto Misuzu, Fukunaga Toshiko, Ishii Katsue
    Abstracts of the Annual Meeting, 26 88-167, 2014  
    <b>【目的】</b>タンパク質を多く含む食品の調理に注目し,日本,台湾,タイ,フランス,イタリアにおける食生活の国際比較を行うことにより,それぞれの食の伝統がどのように日常食に反映されているか解明する。本発表ではパン(ピザ・中華饅頭・パンケーキ・ラスク等)と組み合わせた食事におけるタンパク質を多く含む食品の利用状況を検討する。<br> <b>【方法】</b>調査は,2011年5月~12月に関東地域の136名,2011年11月~12月に台北居住の163名,2011年5月~2013年3月にタイ王国ラジャパートチェンマイ大学生100名,2002年11月~2003年2月および2014年1月~2月にフランスストラスブール居住の141名,2011年11月~2012年4月に北イタリア居住の35名を対象に,自記式法により実施した。内容は,属性,連続した平日2日間の食事の記録とした.アンケート解析には,統計用ソフトSPSSを用い,単純集計,クロス集計,カイ二乗検定などを行った。<br> <b>【結果】</b>パンとともに摂取したタンパク質を多く含む食品の料理の出現率は,日本15.5%,台湾21.9%,タイ7.6%に対し,フランス+イタリア54.0%であった。乳製品はパン食での摂取が高く,それぞれの国のパン食におけるタンパク質食品の料理の乳製品は,フランス+イタリア(66%)ではチーズが最も多く,牛乳・ヨーグルトは加熱なしや飲料として出現していた。タイ(62%),日本(40%),台湾(39%)も牛乳を飲料として出現していた。多くの国では,乳製品に次いで肉料理が出現しており,肉の加工品が出現していた。一方,台湾は肉料理(48%),卵料理(42%)が多く,豚肉,卵を焼く料理として出現していた。(本研究は2011~2013年度公益財団法人アサヒグループ学術振興財団助成を受けた)
  • 宇都宮 由佳, 本郷 健, 本村 猛能
    年会論文集, (30) 78-79, 2014  
    スマートフォンやタブレットPCなどの情報機器の普及とともに,生徒を取り巻く環境は急激に変化して来ている.我が国の情報教育はこのような環境の急激な変化に対して,適切な対応が図られているのであろうか.本研究では,このような問題意識のもと,昨年度までにタイと日本の中学生を対象とした比較調査を行っている.本報告は調査対象を高校生へ拡張し,中学生との違いや両国の間の相違について分析した結果について報告する.分析では,タイの高校生は職業教育的な側面から情報教育へ期待する意識が日本のそれに比べて高いことなどが明らかになった.
  • 湯淺洋子, 小林洋子, 新堀多賀子, 初鹿静江, 宇都宮由佳, 明渡陽子
    Campus Health, 50(1) 302-304, Mar, 2013  
  • 宇都宮由佳, 福永淑子, 松本美鈴, 谷澤容子, 石井克枝
    日本調理科学会大会研究発表要旨集, 2013 38, 2013  
  • 谷澤容子, 松本美鈴, 宇都宮由佳, 福永淑子, 石井克枝
    日本調理科学会大会研究発表要旨集, 2013 38, 2013  
  • 松本美鈴, 宇都宮由佳, 福永淑子, 谷澤容子, 石井克枝
    日本調理科学会大会研究発表要旨集, 2013 38, 2013  
  • Utsunomiya yuka
    Abstracts of Annual Congress of The Japan Society of Home Economics, 65 161-161, 2013  
  • 林 知代, 宇都宮 由佳
    年会論文集, (29) 360-361, 2013  
    食文化をフィールド調査の対象とした研究者が時間と労力を使って収集した貴重な標本やデータの活用を目指し、デジタル・アーカイブ化について検討することとした。本研究では、タイ北部における山地民の伝統的なモチ食文化の比較研究のフィールド調査結果を事例に、デジタル・アーカイブ化と活用の構成について検討し、資料のデジタル・アーカイブ化を実践した。フィールド調査の手法とデジタル・アーカイブの標本、データ収集、記録、保管、管理、活用の万法の違いについて検討した。
  • Yoshida Machiko, Iwase Yasuhiko, Fukushima Tetsuo, Utsunomiya Yuka, Okada Hiroshi
    International Journal of Human Culture Studies, 2013(23) 179-183, 2013  
    It was in addition to knowledge necessary for a registered dietitian, a technique in the model core curriculum in a registered dietitian training course devised in 2009 so that an important point was put in feeding the communicative competence that was the basic ability of interpersonal duties. Therefore, in this study, I suggested introduction of the learning of utilized SGE as a method to acquire communicative competence and technique found by a registered dietitian, experiencing it and examined an education effect. A meaningful difference was recognized in the whole standard score and each factor and was able to confirm an effect of SGE for the improvement of the communicative competence.
  • Matsumoto Misuzu, Utsunomiya Yuka, Fukunaga Toshiko, Tanisawa Yoko, Ishii Katsue
    Abstracts of the Annual Meeting of the Japan Society of Cookery Science, 25, 2013  
    【目的】タンパク質を多く含む食品の調理に注目し、日本、タイ、台湾、フランス、イタリアなど各地域における食生活の国際比較を行うことにより、それぞれの食の伝統がどのように日常食に反映されているか浮き彫りにし、各地域の食生活の方向性を読み取ることを試みようとしている。本発表では、日本の特徴を把握することを目的とした<br>【方法】個人の調査は、2011年5月~2012年12月、東京都およびその周辺区域に居住する19歳~81歳の男女136名を対象者として、留め置き自記式調査法による調査を実施した。内容は、対象者の属性、連続した平日2日間の食事の記録(料理名、食品名、調理方法、調達方法、食事場所など)とした。学校給食は、2012年5月、10月に東京都と千葉県内の中学校、小学校で提供されたものを対象とした。アンケートの集計と解析には、統計用ソフトSPSSを用い、単純集計、クロス集計およびχ<sup>2</sup>検定などを行った。<br>【結果】個人の食事の調査数は、朝食248件、昼食266件、夕食262件であり、タンパク質を多く含む食品の出現数は、朝食461件、昼食409件、夕食521件となり、夕食において多くなった。出現した食品の多い順に、朝食では大豆類、乳類、卵類、肉類、魚介類の順であった。昼食では、肉類、魚介類、卵類、乳類、大豆類の順であった。夕食では、肉類、大豆類、魚介類、卵類、乳類の順であった。<br> 子どもの日常食である給食の調査数は、30件であり、1食当たりのタンパク質を多く含む食品の出現数が個人の昼食より多かった。(本研究は、2011年度~2013年度公益財団法人アサヒグループ学術振興財団からの助成を受けている。)
  • Tanisawa Yoko, Matsumoto Misuzu, Utsunomiya Yuka, Fukunaga Toshiko, Ishii Katsue
    Abstracts of the Annual Meeting of the Japan Society of Cookery Science, 25, 2013  
    <br><br>○谷澤容子<sup>1)</sup>松本美鈴<sup>2)</sup>,宇都宮由佳<sup>2)</sup>,福永淑子,<sup>3)</sup>,石井克枝<sup>4)</sup><br><br><sup>1)</sup>甲子園大,<sup>2)</sup>大妻女子大,<sup>3)</sup>川村学園女子大,<sup>4)</sup>千葉大<br><br>【目的】、タンパク質を多く含む食品の調理に注目し、日本、タイ、台湾、フランス、イタリアなど各地域における食生活の国際比較を行うことにより、それぞれの食の伝統がどのように日常食に反映されているか浮き彫りにし、各地域の食生活の方向性を読み取ることを試みようとしている。本発表では、イタリアとフランスの特徴を把握することを目的とした。<br><br>【方法】イタリアの調査は、2011年11月~2012年4月にイタリアに居住する19歳以上の男女35名を対象者とし、イタリア語による調査用紙にて留め置き自記式調査法により調査を実施した。内容は、対象者の属性、連続した平日2日間の食事の記録(料理名、食品名、調理方法、調達方法、食事場所など)とした。フランスは、2002年11月~2003年2月に実施した調査を参照した。アンケートの集計と解析には、統計用ソフトSPSSを用い、単純集計、クロス集計およびχ<sup>2</sup>検定などを行った。<br><br>【結果】イタリアの食事の調査数は、朝食67件、昼食70件、夕食68件であり、フランスは、朝食210件、昼食214件、夕食214件であった。タンパク質を多く含む食品の出現数は両国とも朝食は夕食、昼食に比べ少なく、朝食の殆どが乳類で、昼食は、肉類、乳類、魚介類、卵類の順であった。夕食については、イタリアは昼食と同順であったが、フランスは乳類が最も多く、肉類、卵類、魚介類となった。(本研究は、2011年度~2013年度公益財団法人アサヒグループ学術振興財団からの助成を受けている。)

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