研究者業績

品川 明

シナガワ アキラ  (AKIRA SHINAGAWA)

基本情報

所属
学習院女子大学 国際文化交流学部 日本文化学科 教授 (環境教育センター所長)
一般社団法人フードコンシャスネス研究所 所長
NPO法人学びの創造塾 理事長
学位
農学博士(東京大学)

研究者番号
20215982
J-GLOBAL ID
201801009516601901
researchmap会員ID
B000315571

論文

 49
  • 松田 正彦, 品川 明, 日向野 純也, 平野 慶二, 藤井 明彦, 石松 惇
    水産増殖 = Aquaculture science 69(1) 1-11 2021年4月  査読有り
  • Takeshi Kobayashi, Mayu Nishitake, Masataka Saito, Takeshi Terahara, Chiaki Imada, Akira Shinagawa, Atsuko Takeshita
    FISHERIES SCIENCE 86(3) 721-728 2020年7月  査読有り責任著者
    We analyzed the bacterial flora and chemical properties of the Japanese traditional anchovy product called saltedEtari, which is distributed in Nagasaki Prefecture in the western part of Japan. The pH and NaCl concentrations ranged from 6.4 to 6.6 and from 9.6% to 13.9%, respectively. The lactic acid and total free amino acid concentrations were determined to be between 122 and 344 mg/100 g of sample and between 2850 and 4783 mg/100 g of sample. The bacterial cell counts were determined to be 10(3)-10(8)and 10(4)-10(8)cells/g under aerobic and anaerobic conditions using a plate medium containing 10% NaCl, respectively. The isolates were classified into six groups on the basis of the results of PCR-restriction fragment length polymorphism (RFLP) analysis targeting the 16S rRNA gene. According to the results of 16S rRNA gene sequencing, the predominant PCR-RFLP group was identified as the halophilic lactic acid bacteriumTetragenococcus halophilus, and the remaining groups were identified as bacteria belonging to the generaChromohalobacter,Halomonas, andStaphylococcus.The results of culture-independent analysis, namely, terminal restriction fragment length polymorphism (T-RFLP) analysis targeting the 16S rRNA gene, indicated thatT. halophilusis the bacterium commonly found in saltedEtari.
  • 松田 正彦, 平野 慶二, 北原 茂, 日向野 純也, 品川 明
    長崎県水産試験場研究報告 (43) 9-16 2018年3月  
    アサリの身入り改善を目的に,2007年~2009年に直径45cm,目合い9mmの基質なしの丸カゴにアサリを5~10kg収容し,長崎県諫早湾に設置されたカキ筏に垂下し肥育を試みた。対照は干潟漁場のアサリとし,肥満度やアミノ酸含量等を比較した。試験の結果,この海域ではカゴ当り10kg程度まで収容可能で,垂下したアサリは12月~4月の期間の育成により対照と比べ,有意に肥満度が増加した。アミノ酸やグリコーゲン含量も対照と比べ高く,1ヶ月程度の短期間で肥満度が15程度から大変身入りが良い基準の20.1以上になるなど,肥育手法として簡便で有効であった。
  • 篠原 久枝, 金子 佳代子, 品川 明
    研究紀要 = Journal of the Center for Collaboration and Development in Educational Practice and Management (25) 69-90 2017年  
  • 篠原 久枝, 金子 佳代子, 品川 明
    一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集 69 16-16 2017年  
    【目的】牛乳は良質のたんぱく質やカルシウムの給源として学校給食にも導入され、家庭科における食品群の学習にも明記されてきた。一方、近年は乳アレルギーなどの問題も指摘されている。そこで、本研究では小学校~中学校の家庭科の教科書において「牛乳・乳製品」がいつごろから、どのように取り扱われてきたのかを明らかにすることを目的とした。<br>【方法】公益財団法人教科書研究センター附属教科書図書館所蔵の学習指導要領に準拠した平成27年までに発刊・使用されてきた小学校家庭科、中学校技術・家庭科の教科書を分析対象とした。<br>【結果・考察】「牛乳・乳製品」は、小・中学校を通じて「三色食品群」、「6つの基礎食品」などに一貫して必ず記載されてきた。中学校家庭科においては、我が国の食生活における「牛乳・乳製品」の受容の変化に伴い、「食品の保存方法」や「食品添加物の使用例」、「特定保健用食品」、「アレルギー原因物質」、「食糧自給率の例」など多彩な記載となり、調理実習における使用例も増加した。しかしながら、牛乳の種類による栄養成分の比較や殺菌方法などの記載はなく、今後は、調理科学的な視点や消費者として適切な食品選択、消費生活と環境の視点なども必要であろう。
  • Takeshi Kobayashi, Xuguang Wang, Naoki Shigeta, Chihiro Taguchi, Kouichi Ishii, Kei-ichi Shozen, Yasuyuki Harada, Chiaki Imada, Takeshi Terahara, Akira Shinagawa
    Annals of Microbiology 66(3) 1277-1284 2016年9月  査読有り最終著者
  • 北岡 千佳, 良永(加藤) 裕子, 細江 潤子, 袴塚 高志, 荒谷 和博, 羽原 正秋, 池崎 秀和, 濱田(佐藤) 奈保子, 品川 明, 山本 純平
    日本食品化学学会誌 23(2) 63-71 2016年  査読有り
    We analyzed the chemical constituents of Pacific oysters (Crassostrea gigas) collected in the Konagai district in NagasakiPrefecture and further evaluated the taste characteristics using a taste-sensing system. We compared the results with those obtainedfor oysters collected in Hiroshima Prefecture, which are most widely distributed oysters in Japan. We analyzed the taste components,including free amino acids, adenosine triphosphate (ATP) and related compounds, and glycogen contents, in the oysters by meansof spectroscopy and high-performance liquid chromatography (HPLC). The levels of serine, alanine, and β-alanine, which arefree amino acids that confer sweetness, were significantly higher in oysters cultured in Konagai than those cultured in Hiroshima.Glutamic acid levels were not significantly different between oysters from the two districts. Oysters in Konagai contained significantlylower levels of aspartic acid, which is associated with a slight umami taste, than those in Hiroshima. The levels of valine, methionine,isoleucine, leucine, and phenylalanine, which are associated with bitterness, were significantly lower in oysters from Konagai than inthose from Hiroshima, although the overall proportion of these amino acids among the total free amino acids was low. No significantdifference in total free amino acid levels and glycogen levels was observed between the oysters cultured in the two districts. Withregard to ATP and its related compounds, adenosine mono-phosphate (AMP) levels were shown to be significantly higher in oystersfrom Konagai than in those from Hiroshima. The results of the taste sensor analysis showed significantly higher values of umami andastringency, with significantly lower values of aftertaste of bitterness, in Konagai samples than in Hiroshima samples. The umamitaste, which is primarily derived from glutamic acid, is known to be enhanced by the synergic effect of inosine mono-phosphate (IMP)and AMP, which is structurally similar to IMP. Thus, the taste sensor used in this study might reflect the umami taste enhanced bythe synergic effects on the human tongue. These findings indicate that the oysters collected in Konagai might have a stronger sweet,astringent, and umami taste and a weaker aftertaste of bitterness than those from Hiroshima. The results of the taste sensor analysisdid not contradict with those of the chemical analysis. The use of a taste-sensing system to evaluate the taste of raw oysters may serveas a potential alternative to the conventional evaluation of heated oysters that are deemed more hygienic.
  • 北岡 千佳, 品川 明, 良永 裕子, 戸板女子短期大学食物栄養科, 学習院女子大学国際文化交流学部, 麻布大学生命・環境科学部
    戸板女子短期大学研究年報 (58) 9-12 2015年  
  • 良永(加藤) 裕子, 北岡 千佳, 品川 明, 濱田(佐藤) 奈保子
    日本食品化学学会誌 21(2) 127-134 2014年  査読有り責任著者
    われわれは長崎県諌早湾小長井地区で、シングルシード法によって養殖された飼育期間の異なるマガキCrassostrea gigasの呈味成分について比較した。シングルシード法によるマガキの貝殻は伸長が遅いため商品サイズに満たないことがあり、1年多く飼育することがある。このように、もうひと夏越して2年目の収穫期を迎えたマガキシングルシードと収穫期1年目の通常のマガキシングルシードの味が、飼育年数の違いによって影響を受けるかどうかを調べるため、遊離アミノ酸、核酸関連化合物およびグリコーゲン量を分析した。本研究ではこれら成分変動の環境による影響を少なくするために、試料には2013年の2月と12月、2014年の1月と2月の計4回の異なった時期に水揚げされたマガキシングルシードで収穫期1年目および2年目を迎えた各2群の試料を用い、4回の比較結果を解析した。統計処理には繰返しのある二元配置分散分析を全群間に施した。また、1年目と2年目のマガキ2群間の比較を目的として、t-検定を独立して行った。その結果、収穫期2年目のマガキは通常の1年目に比べ軟体部重量が有意に高かったが、2年目のマガキは身入りが1年目より有意に低かった。また遊離アミノ酸では、甘みに関するセリン、アラニンおよびグリシンに関して、2年目のマガキは1年目のマガキより有意に低かった。さらに、2014年1月に水揚げされたマガキシングルシードで、グリコーゲン量とATP関連化合物の含量を測定したところ、飼育期間による有意な差はいずれにも見られなかった。このとき、加熱試料における官能評価を行ったが、コクと旨みに関して収穫期2年もののマガキに1年もののマガキより得点が大きくなる傾向が見られたものの、全体として収穫期の違いによる嗜好の増減に有意な差は認められなかった。これらの結果から、収穫期2年目を迎えたマガキシングルシードは、1年目のマガキよりサイズは大きいものの、遊離アミノ酸分析の結果から甘みはやや劣る可能性がある。一方、AMP、イノシン酸、グリコーゲン量および官能評価の結果で両者に有意差がないことから、飼育期間によるマガキシングルシードの味の違いはほとんどないと推察された。
  • 良永(加藤) 裕子, 北岡 千佳, 品川 明
    日本食品化学学会誌 21(2) 121-126 2014年  査読有り責任著者
    長崎県諌早湾の小長井地区ではマガキの生産が盛んで、わが国の一般的な垂下法のほかにシングルシード法による養殖が行われている。一般にシングルシードの方が、通常垂下によるマガキより外観がよく美味であるとされるが、両養殖法の違いによる味への影響を直接比較した研究はない。そこでわれわれは、長崎県小長井地区において2012年12月および2013年3月に水揚げされたマガキシングルシードと通常垂下法による養殖マガキのアミノ酸組成を分析し、養殖方法の味への影響を調べるとともに、小長井地区における冬ガキと春ガキの成分を比較した。その結果、総アミノ酸量は両時期でマガキシングルシードが通常垂下のマガキより多く含まれ、特に2012年12月のマガキでは、シングルシードが通常垂下によるマガキに比べ約36%有意に高かった。うま味を示すグルタミン酸量は、通常垂下法のマガキよりシングルシードの方が2012年12月で約70%、また2013年3月で約81%、ともに有意に多かった。また、甘味に関連があるとされるセリン、グリシン、アラニン、β-アラニンは通常垂下法よりシングルシード法によるマガキの方に両時期で多く含まれた。特に2012年12月はトレオニン、セリン、アラニンおよびβ-アラニンがそれぞれ約139%、167%、78%および81%有意に多く、また2013年3月はグリシンおよびβ-アラニンがそれぞれ約26%および32%有意に多かった。これらの実験結果から、通常垂下マガキよりもマガキシングルシードの方がうま味と甘味は強いことが示された。一方、小長井の同じ収穫シーズンの中で12月と3月では、通常垂下法およびシングルシード法のどちらの養殖方法でも、3月のマガキの方が総アミノ酸量は多く、またうま味、甘味に関するアミノ酸が多かった。よってこれらの結果は、マガキシングルシードが通常の養殖法によるマガキより味がよく、また春ガキの方が冬ガキより味が濃厚であるとされるマガキの一般的な評価と合致した。
  • 北岡 千佳, 品川 明, 良永 裕子, 戸板女子短期大学食物栄養科, 学習院女子大学国際文化交流学部, 麻布大学生命・環境科学部
    戸板女子短期大学研究年報 (57) 9-12 2014年  
  • 北岡 千佳, 品川 明, 良永 裕子, 戸板女子短期大学食物栄養科, 学習院女子大学国際文化交流学部, 戸板女子短期大学食物栄養科
    戸板女子短期大学研究年報 (56) 39-43 2013年  
  • 品川 明
    21世紀ひょうご : (財)ひょうご震災記念21世紀研究機構研究情報誌 (15) 31-42 2013年  
  • 北岡 千佳, 品川 明, 良永 裕子, 戸板女子短期大学食物栄養科, 学習院女子大学国際文化交流学部, 戸板女子短期大学食物栄養科
    戸板女子短期大学研究年報 (55) 27-30 2012年  
  • 平野 慶二, 日向野 純也, 中田 英昭, 品川 明, 藤田 孝康, 徳岡 誠人, 向後 恵一
    日本水産工学会誌 47(1) 53-62 2010年  査読有り
    諫早湾の諫早市小長井町地先の干潟でも、養殖されているアサリが夏季に大量へい死する事例が数年に1度発生しており、2000年8月には2億6千万円の漁業被害が生じた。そのへい死原因として、2000年と同程度の被害を生じた2004年8月の事例では、水温31℃以上の高水温と約14時間継続した貧酸素状態が複合的に作用したためと報告されている。本研究では、(1)干潟域のアサリ養殖場において、貧酸素化の発生を事前に予測し、(2)貧酸素化する前に遮断幕で養殖場を囲って貧酸素水の進入を遮断し養殖場内を曝気する底層溶存酸素の改善システムの試験を実施した。その結果、本改善システムがアサリのへい死及び底質悪化の防止に効果的であることが確認されたので、その概要について報告する。
  • 安木茂, 三浦常廣, 品川明
    島根県水産技術センター年報 2007 60-64 2009年3月  
  • 松田正彦, 日向野純也, 品川明, 石松惇
    長崎県総合水産試験場事業報告 2007 202-204 2008年9月  
  • 松田 正彦, 品川 明, 日向野 純也, 藤井 明彦, 平野 慶二, 石松 惇
    水産増殖 = The aquiculture 56(1) 127-136 2008年3月20日  査読有り
    本研究では諫早湾アサリ漁場における大量へい死への低塩分の関与について検討した。水温25℃で低塩分がアサリの生残,血リンパ浸透圧,軟体部水分含量に与える影響を室内実験により調べた。また,2003年~2005年までアサリ漁場での塩分の連続測定を行った。<BR>96時間曝露実験の結果,塩分15 psu以上では全個体生残したが,10 psu以下ではほぼ全滅した。20 psu以下に曝露された場合,通常貝では血リンパ浸透圧は緩やかに低下し,48時間以降に外界水と等浸透になったが,強制開殻貝では速やかに血リンパ浸透圧が低下した。軟体部水分含量は22.5~10 psuで,72~96時間曝露した間に78.3~80.6%から81.4~88.3%に増加した。<BR>2003年と2004年に漁場で発生した大量へい死時の塩分は25 psu以上であり,これらの結果から低塩分はこの2ヶ年の大量へい死の主な原因ではなかったと判断した。
  • 安木茂, 三浦常廣, 品川明
    島根県水産技術センター年報 2006 56-60 2008年3月  
  • 秦明徳, 大谷修司, 草田和美, 品川明
    島根大学教育学部紀要 教育科学 人文・社会科学 自然科学 41 35-47 2007年12月25日  
    A brackish Lake Shinji is located in East Shimane, and because it is a eutrophic lake, the productivity is high, and Corbicula japonica fishing has been performed flourishingly. In Lake Shinji, a lot of studies have been carried out for the arts and sciences from the viewpoint of reclamation or prevention of eutrophication. However, a few developments and the practice of the environment learning teaching materials using Lake Shinji have been accomplished. Then, we assigned a focus to a Corbicula japonica which was dominant species of benthos in Lake Shinji and developed the environmental studies materials based on such as the growth environments, morphology, feeding, egestion and digestion of Corbicula japonica.
  • 秦明徳, 大谷修司, 草田和美, 品川明
    島根大学教育学部紀要 教育科学 人文・社会科学 自然科学 41 159-169 2007年12月25日  
    Hii River basin located in the eastern part of Shimane Prefecture is characterized by the river running through granitic rock areas, the basin having the brackish lakes (Lake Shinji and Lake Nakaumi) and the deep relations with the human being life from ancient times. Using Hii River basin, the present authors has researched the ideal way of environmental education from the view point of earthsystem and from the nurture of environmenntal literacy that is suitable for the global ages. The results of this study are as follows. We researched on the matter of cycle over Corbicula japonica that is the dominant species of the benthos in Lake Shinji. And we observed the feeding, digestion and egestion of Corbicula japonica , and classified the excretary matters. These are composed of pseudo-feces, digested feces and undigested feces. And, Corbicula japonica is not only suspension feeder but also detritus feeder.
  • 松田正彦, 日向野純也, 品川明, 石松惇
    長崎県総合水産試験場事業報告 2006 204-206 2007年9月  
  • 松田正彦, 日向野純也, 品川明, 石松惇
    長崎県総合水産試験場事業報告 2005 204-205 2006年8月  
  • 品川 明, 小栗 ひとみ
    学習院女子大学紀要 (8) 41-47 2006年  
  • 品川 明, 秦 明徳
    島根大学教育臨床総合研究 4 117-129 2005年  
  • 五島 政一, 品川 明
    年会論文集;日本科学教育学会 28 441-442 2004年8月6日  
  • 戸田顕史, 馬堀望美, 福田宏, 品川明
    ホシザキグリーン財団研究報告 (6) 59-63 2003年4月1日  
  • 品川 明
    日本科学教育学会年会論文集 26 25-26 2002年  
    新しい自然科学教育として、生態系(エコシステム)を中心概念とすることにより個別教科的な科学ではなく、総合的なシステム科学としてのエコシステム教育を提案する。現在、地球規模や身近な地域など範囲の大小を問わず、私たちを取り巻く環境の危うさやもろさに不安を抱いている。このような不安を解消するために、健全な生態系の認識とその安定性、さらに栄養塩をはじめとする負荷物質の循環について把握する必要がある。これらを把握するためには、生物と生物が生息している環境の関係をさまざまな角度から総合的に捉える科学教育としてのエコシステム教育が有効である。ケーススタディーとして多様な生態系を構成している斐伊川水系を取り上げ、実践的なプログラム開発について述べる。
  • 阿部 誠, 品川 明
    学習院女子大学紀要 3(3) 1-10 2001年  
  • 高橋 文子, 小野 彰子, 半田 郁子, 品川 明
    学習院女子大学紀要 2(2) 131-138 2000年  
  • 中村 幹雄, 品川 明, 戸田 顕史, 中尾 繁
    水産増殖 45(2) 179-185 1997年6月20日  査読有り責任著者
    中海・宍道湖の主要二枚貝のヤマトシジミ, サルボウ, アサリ, ホトトギスガイの水温, 塩分, 貧酸素, 硫化水素に対する耐性について室内実験を行い, 実験結果からLT50, LT100を求めた。<BR>1.水温耐性は, 4種とも30℃では影響が無く, 34℃での耐性は, ヤマトシジミが最も強く, ホトトギスガイ, サルボウ, アサリの順に弱くなった。<BR>2.塩分耐性は, ヤマトシジミが淡水側に耐性が強く, 20psu以上に生息限界濃度があり, サルボウ, アサリ, ホトトギスガイは海水側に強く, 5psu以下では生存に影響があった。<BR>3.貧酸素耐性の強さは, ヤマトシジミ, サルボウ, アサリ, ホトトギスガイの順であった。特にヤマトシジミは強く, ホトトギスガイは弱かった。<BR>4.硫化水素耐性の強さは, 貧酸素耐性と同様に, ヤマトシジミ, サルボウ, アサリ, ホトトギスガイの順であった。<BR>5.中海にアサリ, サルボウ, ホトトギスガイが生息し, 宍道湖にヤマトシジミのみが分布するのは, それぞれの種の塩分耐性が影響し, それぞれの湖内における4種の分布と生息密度は貧酸素が重要な制限要因となっている。
  • 中村幹雄, 品川明, 高橋文子, 戸田顕史
    日本水産学会大会講演要旨集 1997 233 1997年4月  
  • 中村 幹雄, 品川 明, 戸田 顕史, 中尾 繁
    水産増殖 45(1) 17-24 1997年3月20日  査読有り
    宍道湖のヤマトシジミを用いて, 3つの室内飼育実験よりヤマトシジミの硫化水素の毒性に対する耐性を調べた。<BR>1) 成貝と稚貝では硫化水素耐性に大きな違いは見られなかった。<BR>2) 硫化水素に対する耐性時間は水温条件が同じであればその濃度が高いほど短くなる。<BR>3) 低水温 (18℃) では, 40日間では硫化水素濃度が7mg/l以下ではLT50, LT100は算出されないが, 高水温 (28℃) では, 3mg/l以上の濃度では, LT100は14日以内である。このように, 硫化水素耐性の強さは水温の影響を強く受け, 高水温時に耐性が弱くなる。<BR>4) ヤマトシジミは, 水温28℃において, 長期間では硫化水素濃度1mg/l以上では影響があるが, 0.5mg/l以下では影響を受けなかった。<BR>5) ヤマトシジミの硫化水素耐性は, これまで報告された他の生物種と比較して強い。
  • 中村 幹雄, 品川 明, 戸田 顕史, 中尾 繁
    水産増殖 45(1) 9-15 1997年3月20日  査読有り
    宍道湖のヤマトシジミを用いて, 室内飼育実験を行い, 本種の貧酸素耐性を調べた。<BR>1) 水温により貧酸素耐性の強さは大きな違いが見られた。無酸素状態でも10℃, 20℃においては死貝がほとんど見られなかった (17日間) 。しかし, 30℃では, 成貝でLT50が8日目, LT100が10日目であった。<BR>2) 成貝と稚貝の無酸素耐性に顕著な違いはなかった。<BR>3) ヤマトシジミの酸素消費量は20℃より30℃が大きく, 溶存酸素量が大きいほど酸素消費量が大きかった。ヤマトシジミの呼吸によって, DO濃度を減少させた場合, その減少の過程で, へい死する個体はなかった。溶存酸素量が皆無になっても20℃では35日間は死亡しないが, 30℃では10日間で全個体が死亡した。<BR>4) ヤマトシジミは, 水温28℃において, 長期間 (30日間) では, DO濃度1.0mg/l以下で生存に影響があるが, 1.5mg/l以上では影響を受けなかった。
  • 中村 幹雄, 品川 明, 中尾 繁
    水産増殖 44(3) 267-271 1996年9月20日  査読有り
    宍道湖のヤマトシジミを用い, 短期および長期間の温度耐性ならびに急激な温度変化に対する温度耐性について調べた。さらに, 稚貝と成貝の温度耐性の違いについても検討を加えた。<BR>1) 24時間以内の短期間の温度耐性において, 100%生存可能な温度範囲は0~35℃であった。<BR>2) 30日間の長期間にわたる生息可能な上限温度は32℃と判断した。<BR>3) 高温域への急激な温度変化は生残に重大な影響をおよぼす。また, 高温環境に馴致させた場合, 生息限度温度が上昇する可能性が示唆された。<BR>4) 成貝と稚貝の温度耐性は, ほぼ同程度であることが判った。
  • 中村 幹雄, 安木 茂, 高橋 文子, 品川 明, 中尾 繁
    水産増殖 44(1) 31-35 1996年3月20日  査読有り
    宍道湖のヤマトシジミを用い, 環境塩分濃度と体液塩分濃度の関係および塩分耐性におよぼす温度の影響について調べた。さらに, 成貝と稚貝の塩分耐性についても検討を加えた。<BR>1) ヤマトシジミの体液塩分は馴致した環境水の塩分とほぼ等しいことから浸透順応型動物であり, しかも0~35psuの広範な塩分濃度の変化に耐え得る広塩性動物と判断した。<BR>2) 高温期と低温期の採集時期に関係なく, 宍道湖産ヤマトシジミの生息可能な塩分範囲は1.5psu~22psuであった。<BR>3) 22psu以上の高塩分域において馴致水温の上昇に伴い, 塩分耐性が弱くなることが判明した。<BR>4) 成貝と稚貝の高塩分耐性は, 稚貝の方が弱いことが判った。
  • 中村幹雄, 品川明, 高橋文子, 山根恭道, 向井哲也, 安木茂, 松本洋典
    島根県水産試験場事業報告 1993 167-175 1995年6月  
  • K. Shiomi, J. Arita, Y. Nagashima, A. Shinagawa
    Toxicon 33(5) 699-702 1995年5月  査読有り
  • A SHINAGAWA, T SUZUKI, S KONOSU
    CRUSTACEANA 68 129-137 1995年3月  査読有り
    The Japanese spiny lobster Panulirus japonicus tolerated exposure for 24 h to osmolarities ranging from 760 to 1240 mOsm/l at 20 degrees C. Acute exposure to hypo- and hyperosmotic stress resulted in hyper- and hypoosmotic regulation of hemolymph, respectively, indicating that this species is a stenohaline osmoregulator. Free amino acids and betaines in the muscle, midgut gland, ovary, and gills were measured after the lobsters were exposed to hypo- and hyperosmotic stress for 24 h. Results obtained showed that glycine, glycine betaine and homarine are important osmoeffectors. The decrease in glycine under hypoosmotic condition and the increase in glycine, glycine betaine, and homarine under hyperosmotic conditions were noticeable in the tissues studied: suggesting that these nitrogenous components play a significant role in intracellular osmoregulation. Changes in free amino acids and betaines in the hemolymph during the exposure of lobsters to different osmolarities were opposite to those in the above-mentioned tissues.
  • 品川 明, 小野 彰子, 高橋 文子
    学習院女子短期大学紀要 30 99-121 1992年  
  • 品川 明, 鈴木 徹, 鴻巣 章二
    日本水産学会誌 58(9) 1717-1722 1992年  査読有り筆頭著者
    Six species of marine sponges belonging to the class Demospongiae were analyzed for free amino acids and betaines, and changes in their concentrations in two species of intertidal sponges exposed to hypo-and hyperosmotic stresses were investigated.<br> The concentration profile of individual free amino acids and betaines in those sponges was characterized by a high level of glycine. Especially, two intertidal species, Halichondria okadai and H. japonica, were very rich in this amino acid. The amount of cyclic betaines such as homarine and trigonelline more or less exceeded that of &omega;-betaines such as glycinebetaine, &beta;-alaninebetaine, and &upsih;-butyrobetaine. The trigonelline level in H. japonica was particularly high.<br> Although most of free amino acids and betaines in the two intertidal sponges fluctuated in response to salinity changes, the major portion of the total change in those components was at-tributable to glycine. Under high salinity conditions, trigonelline in H. japonica also played a significant role in intracellular osmoregulation.
  • 小野 彰子, 丸山 郁子, 高橋 文子, 品川 明
    学習院女子短期大学紀要 29 151-162 1991年  
  • 丸山 郁子, 小野 彰子, 高橋 文子, 品川 明
    学習院女子短期大学紀要 28 170-179 1990年  
  • 鴻巣 章二, 品川 明, 山口 勝己
    日本水産学会誌 52(5) 869-873 1986年  査読有り責任著者
    A method is described for the HPLC analysis of glycinebetaine, &beta;-alaninebetaine. and &gamma;-butyrobetaine in aquatic animals. The betaines in marine animals were extracted with 80% methanol and converted to p-bromophenacyl esters by treatment with p-bromophenacyl bromide in the presence of 18-crown-6 and KH2PO4. The esters of betaines having UV absorption maximum at 262nm were separated on Shimpack FLC-CN using 10mM KH2PO4 containing 2% acetonitrile, pH 2.10 as a mobile phase, The recoveries of betaines added to the muscle of marine animals were in the range from 93 to 104%.
  • 塩見 一雄, 品川 明, 五十嵐 司, 広田 公雄, 山中 英明, 菊池 武昭
    日本水産学会誌 50(2) 293-297 1984年  査読有り
    Arsenic contents and its chemical forms in shellfishes were examined in connection with their feeding habits. The shellfishes used were 5 species of plankton-feeding bivalves, 3 species of herbivorous gastropods, and 7 species of carnivorous gastropods.<br> The arsenic content (wet-weight basis) in soft tissue or muscle of bivalves and herbivorous gastropods was below 10 ppm in most specimens. In contrast, the arsenic content in muscle of carnivorous gastropods was significantly high; the mean values ranged from 16.8 ppm (Neptunea arthritica) to 67.9 ppm (Reishia bronni). The arsenic content in mid-gut gland was higher than that in the soft tissue or muscle in the cases of bivalves and herbivorous gastropods but lower in the case of carnivorous gastropods. Regardless of the species and tissues, the ratio of water-soluble organic arsenic to the total arsenic in soft tissue or muscle was somewhat lower in carnivorous gastropods than in the other two groups. These results suggested that carnivorous gastropods can be distinguished from bivalves and herbivorous gastropods with respects to arsenic contents and its chemical forms.
  • SHIOMI Kazuo, SHINAGAWA Akira, HIROTA Kimio, YAMANAKA Hideaki, KIKUCHI Takeaki
    Agricultural and Biological Chemistry 48(11) 2863-2864 1984年  
  • 品川 明, 塩見 一雄, 山中 英明, 菊池 武昭
    日本水産学会誌 49(1) 75-78 1983年  査読有り
    Selective determination of inorganic arsenic (III), (V) and organic arsenic by the solvent extraction method was done with 20 species of marine organisms, including fish, ascidian, holo-thurian, sea urchin, crustacean, shellfish, cephalopod, polychaete, and seweed. In all species, inorganic arsenic, which is more highly toxic than organic arsenic, comprised only a small part (0-7%) of the total arsenic; the one exception was in a seaweed Hizikia fusiforme, in which inorganic arsenic accounted for 60% of the total arsenic. Furthermore, when arsenic in water-soluble and fat-soluble fractions was determined, the ratio of water-soluble arsenic reached 58-97% of the total arsenic. Especially in the cephalopod (3 species) and fish (6 species), more than 84% of the total arsenic was found in the water-soluble fraction. These results strongly suggested that most arsenicals in marine organisms are present in water-soluble organic forms.
  • 塩見 一雄, 品川 明, 山中 英明, 菊池 武昭
    日本水産学会誌 49(1) 79-83 1983年  査読有り
    The major arsenic compound in the muscle of an octopus Paroctopus dofleini was purified by column chromatographies on ion-exchangers and Bio-Gel P-2. The arsenic content of the purified compound was estimated to be 44%; this is close to that (41%) of arsenobetaine. In thin layer chromatography and electrophoresis, the purified arsenic compound gave a single spot positive to the Dragendorff reagent at the same Rf and mobility as arsenobetaine. No characteristic UV absorption was observed with the purified compound. The 1H-NMR spectrum of the purified compound showed two significant signals at &delta; 1.88 (s, 9H) and 3.31 (s, 2H), which corresponded to those at &delta; 1.87 (s, (CH3)3 AS) and 3.28 (s, CH2) reported for arsenobetanine. No difference was found between the IR spectra of the purified compound and arsenobetaine. Judging from these results, the major arsenic compound in the muscle of P. dofleini was concluded to be arsenobetaine (CH3)3AS+CH2COO-. Moreover, arsenobetaine accounted for more than 90% of the total arsenic in P. dofleini.

MISC

 15
  • 江口 泰広, 品川 明, 楠野 恭巳
    農業協同組合経営実務 74(10) 40-50 2019年9月  
  • 関原 成妙, 品川 明
    会誌食文化研究 = Journal of food culture of Japan (15) 37-48 2019年  
  • 篠原 久枝, 金子 佳代子, 品川 明
    研究紀要 = Journal of the Center for Collaboration and Development in Educational Practice and Management (25) 69-90 2017年  
  • 関原 成妙, 福留 奈美, 早川 文代, 品川 明
    日本調理科学会大会研究発表要旨集 29 102-102 2017年  
    【目的】硬水では良いだしが取れないことは日本の料理界で常識とされる。うま味を含めた5つの基本味の感じ方は水の違いによってどのように変化するのか、本研究では5つの基本味の感じ方の違いを水の硬度の違いと関連づけてとらえることを目的とした。また五味識別テストを行う際の水溶液濃度を味質別に設定する必要性についても検討した。<br /><br />【方法】五味識別テストを市販の飲用水を用いて行うことを想定し、ボトルドウォーター3種(硬度が異なるミネラルウォーター2種と純水)を選んだ。ISO8586のパネリスト選抜基準および訓練テストの濃度を参考に予備実験を行い、甘味(ショ糖)、塩味(NaCl)、酸味(クエン酸)、苦味(無水カフェイン)、うま味(グルタミン酸ナトリウム)の水溶液の濃度を4段階に設定した。18-22歳の都内女子大学の学生24-29名を対象に2016年3-7月に3点識別試験法で官能評価を行った。水別、濃度別に有意差検定を行い、結果をもとに五味識別テストにおける水溶液濃度の設定についての検討を行った。<br /><br />【結果】識別できた人の割合は、うま味については硬度が高い水の方が高く、酸味については硬度が低い水の方が高い傾向が見られた。低濃度の水溶液では、うま味は純水で、酸味は硬度の高い水で有意差が出る傾向にあり、うま味と酸味の味質の感じやすさと水の硬度の違いに逆の傾向が見られた。甘味、塩味、苦味については水の硬度段階の違いによる一定の傾向は見られなかった。以上より、うま味と酸味の感じ方は特に低濃度で水の硬度の違いによる影響を受けるため、五味識別テストを行う際には、テストの目的に応じて呈味物質の濃度や水について十分に検討する必要があることが示唆された。

書籍等出版物

 7
  • 宮本みち子, 安部サト, 生野晴美, 石井麻惠, 石井真木, 岩崎正吾, 内村理奈, 小河原薫, 葛西志保子, 菊池信子, 岸本幸臣, 久保田裕子, 後藤久, 小宮山雅子, 小山茂登子, 品川明, 清水裕子, 鈴木洋子, 手塚貴子, 中村真理子, 並川朋美, 楢府暢子, 福田誠治, 朴木佳緒留, 堀田浩子, 堀内かおる, 堀越栄子, 前原和子, 馬飼野裕子, 松本美鈴, 松本安生, 宮崎陽子, 桃厚子, 湯澤馨子, 吉澤淳子
    実教出版 2017年 (ISBN: 440720382X)
  • 宮本みち子, 安部サト, 生野晴美, 石井真木, 岩崎正吾, 内村理奈, 小河原薫, 葛西志保子, 菊池信子, 岸本幸臣, 久保田裕子, 後藤久, 小宮山雅子, 品川明, 清水裕子, 鈴木洋子, 手塚貴子, 中村あかね, 中村真理子, 中村留美, 楢府暢子, 福田誠治, 朴木佳緒留, 堀田浩子, 堀内かおる, 堀越栄子, 前原和子, 馬飼野裕子, 松本美鈴, 松本安生, 宮崎陽子, 桃厚子, 湯澤馨子, 湯澤十史子
    実教出版 2017年 (ISBN: 4407203803)
  • 宮本みち子, 安部サト, 生野晴美, 石井真木, 岩崎正吾, 内村理奈, 小河原薫, 葛西志保子, 菊池信子, 岸本幸臣, 久保田裕子, 後藤久, 小宮山雅子, 品川明, 清水裕子, 鈴木洋子, 手塚貴子, 中村真理子, 楢府暢子, 福田誠治, 堀田浩子, 堀内かおる, 堀越栄子, 前原和子, 馬飼野裕子, 松本美鈴, 松本安生, 宮崎陽子, 桃厚子, 湯澤馨子
    実教出版 2017年 (ISBN: 4407203811)
  • 金子 佳代子, 松島 悦子, 大森 桂, 古泉 佳代, 品川 明, 松島 三兒, 松本 美鈴
    アイ・ケイコーポレーション 2016年 (ISBN: 9784874923443)

講演・口頭発表等

 31
  • 関原 成妙, 福留 奈美, 早川 文代, 品川 明
    大会研究発表要旨集 2017年
    【目的】硬水では良いだしが取れないことは日本の料理界で常識とされる。うま味を含めた5つの基本味の感じ方は水の違いによってどのように変化するのか、本研究では5つの基本味の感じ方の違いを水の硬度の違いと関連づけてとらえることを目的とした。また五味識別テストを行う際の水溶液濃度を味質別に設定する必要性についても検討した。<br /><br />【方法】五味識別テストを市販の飲用水を用いて行うことを想定し、ボトルドウォーター3種(硬度が異なるミネラルウォーター2種と純水)を選んだ。ISO8586のパネリスト選抜基準および訓練テストの濃度を参考に予備実験を行い、甘味(ショ糖)、塩味(NaCl)、酸味(クエン酸)、苦味(無水カフェイン)、うま味(グルタミン酸ナトリウム)の水溶液の濃度を4段階に設定した。18-22歳の都内女子大学の学生24-29名を対象に2016年3-7月に3点識別試験法で官能評価を行った。水別、濃度別に有意差検定を行い、結果をもとに五味識別テストにおける水溶液濃度の設定についての検討を行った。<br /><br />【結果】識別できた人の割合は、うま味については硬度が高い水の方が高く、酸味については硬度が低い水の方が高い傾向が見られた。低濃度の水溶液では、うま味は純水で、酸味は硬度の高い水で有意差が出る傾向にあり、うま味と酸味の味質の感じやすさと水の硬度の違いに逆の傾向が見られた。甘味、塩味、苦味については水の硬度段階の違いによる一定の傾向は見られなかった。以上より、うま味と酸味の感じ方は特に低濃度で水の硬度の違いによる影響を受けるため、五味識別テストを行う際には、テストの目的に応じて呈味物質の濃度や水について十分に検討する必要があることが示唆された。
  • 楠野恭巳, 品川明
    日本食育学会総会・学術大会講演・学術報告要旨集 2015年6月6日
  • 北岡千佳, 品川明, 良永裕子
    日本食品化学学会総会・学術大会講演要旨集 2014年5月22日
  • 品川明, 正岡美樹, 三品節, 江口泰広, 海老澤康行
    日本食育学会・学術大会抄録集 2013年5月18日
  • 品川 明, 奥山 勇太郎, 古川 和, 新倉 正幸, 東海市立教員研修センター教科教育研究部
    年会論文集 2012年8月27日

共同研究・競争的資金等の研究課題

 5